『漢方小説』/中島たい子 | 空っぽの時間

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本の感想や日常の記憶

++迷い人のモノローグ



中島 たい子
漢方小説

[出版社あらすじ]
薬も、癒しも効かない、あなたに贈る処方箋。
みのり31歳、独身。元カレが結婚すると知ったその日から、原因不明の体調不良になった。行き着いた先は漢方診療所。悪戦苦闘する女性をそこはかとないユーモアで描く、あなたのための処方箋。第28回すばる文学賞受賞作。
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すごく良かったです。
文章もユーモアがあふれてて、その表現の仕方に笑いを誘われるし、漢方の話もなかなかひきつけられるものがあって、ぐいぐいと読ませてくれました。人もどこにでもいそうなメンバーなんだけど、個性的な所もあったし、まるで作者の実体験のような感じさえするリアルな小説ですね。すごいです。
私にとっても、同じ世代の、みのりちゃんの症状、これは今気になっている症状によく似ているので、直球ストライクなお話だったかも。
変化を恐れない人になりたいと願う、みのりさんにとても共感できました。
為になったし、漢方にも興味が出てきたかも(笑)。